犬・猫・小動物の病院
2023-06-21

犬の去勢・避妊手術について

去勢・避妊手術には、メリットとデメリットがあります。それぞれのご家庭の事情や環境、ペットとの生活をどのように考えているか、どう暮らしていきたいかにもよりますから、手術をするかしないかの最終的判断は飼い主さんにおまかせすることになりますが、ご相談に応じますので不明点や心配事などございましたらお尋ねください。
ペットとより幸せに、より快適に暮らしていくために一緒に考えましょう。

●去勢手術について
去勢手術とは、オスの睾丸を摘出することです。
●避妊手術について
避妊手術とは、メスの卵巣と子宮を摘出することです。

■犬(メス)の発情期について
小型犬か大型犬かで多少変わりますが、だいたい生後8ヶ月頃までに初めての発情(「ヒート」とも言います)が起こります。その後6ヶ月周期(個体差が在ります)で通常、春と秋にあります。
発情のときは2週間ほど出血がありますが、その量は少量で、自分でなめてしまうため、飼い主さんが気がつかない子から、そのままにしていると部屋中汚れてしまう子まで個体差があります。犬用生理用品や専用のかわいいパンツも販売されています。

●発情期の注意
・散歩の時は生理用パンツをはかせる。
・他の犬が散歩する時間帯を避けて散歩する。
・沢山の犬が集まる場所には行かない。

他の犬とのトラブルを防ぐためにも配慮が必要です。

 

■一般的に言われている手術のメリット

オスの場合
・前立腺や生殖器の病気予防
・権勢本能が抑えられることによるメリット
・しつけがしやすくなる。
・むやみなマーキングの現象
・人や物に対するマウントなど問題行動の減少

メスの場合
・子宮の病気や乳がんなどの予防
・ヒート、偽妊娠の煩わしさが解消

オスメス共通
・望まない交尾を避けられる
・発情や問題行動による飼い主さんへのストレスが減少する

■一般的に言われている手術のデメリット

オスメス共通
・手術のリスク
 安全な手術とはいえリスクがゼロではありません。また入院のストレスを感じる子もいます。
・手術後太りやすい傾向があるようです。太りすぎにより起こりやすい病気やトラブルも多いので、手術後食餌への十分な配慮が必要です。
・手術時は吸収糸を使用しますが、まれに使用した縫合糸に由来し体に炎症反応が起こる場合があります。

メスの場合
・後で子供を残したいと思っても妊娠出産できません。

病気予防を最重視したいのであれば早めに手術をしたほうが良いと言われています。オスは権勢本能の目覚める前の生後6ヶ月頃、メスは発情前が良いとの考え方が主流のようです。

 

 

■手術のスケジュール

●手術前日
午後10時以降はお食餌を与えないでください。
食べ残しをそのまま置いておかず、必ずさげてください。
人間の食べ物も手の届かないところに置いておきましょう。
お水は朝まで飲ませて大丈夫です。

●手術当日
お食餌は与えず、午前11時頃までにご来院ください。
万が一何か食べてしまった場合は必ずご連絡ください。

●持ち物
リードと首輪は必ずお持ちください。持ち物にはお名前記載をお願いします。いつも食べているお食事を日数分(1回分を小分けしてくださると助かります)

●お迎え
・オス 手術当日から翌日(日帰り~1泊2日)
・メス 手術当日から翌日~2日目(1泊~2泊3日)
術後の経緯により退院日の変更がありますので、退院予定日の朝にご連絡ください。ただし退院日を早めても料金は変わりません。ご了承ください。

●面会
診察時間内でしたらいつでも結構です。ただし、施術当日は安静にさせたいのでご遠慮ください。

■退院後の生活
・抜糸までは長距離の散歩や激しい遊びなどは避け、なるべく安静にさせてください。
・抗生物質は必ず与えてください。
・傷を気にして舐めこわしたり、食欲がいつまでも無く、元気がない等ご心配なことがありましたらご連絡ください。
・抜糸は1~2週間前後で行います。

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